ゼネコン他産業への流出どうくい止めるか

2011.11.11

「応募数が減り、しかも選考後の辞退が多かった」と、ある準大手ゼネコンの人事担当者は苦戦した2008年4月の新卒採用を振り返る。各社がいっせいに採用数を増やし、学生獲得の難しさが一気に表面化した。08年4月採用では大手・準大手クラスの33社のうち22社は当初計画していた採用予定者数を確保したものの、残る11社は予定者数を下回った。無事に確保できた22社でも、半数を超える13社が予定枠の確保に苦労したという。

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学生の建設業離れが深刻化し、他産業への流出が人員確保の難しさに輪をかけている。08年4月から清水建設、鹿鳥、竹中工務店は初任給を1万円引き上げた。大成建設、大林組は09年から引き上げる予定でいる。準大手クラスでも初任給アップに乗り出す動きがある。金銭的な待遇改善で他産業への流出をくい止めるねらいからだ。建設会社の初任給の水準は他産業に比べ低く、売り手市場が鮮明になったことで、いっせいに初任給の引き上げに動いた格好だ。ただ、初任給の引き上げは全体の底上げ(ベースアップ)でなく、入社初年度に限定した上積みという応急措置だが、大幅な引き上げは前年入社の社員より給与額が高くなる逆転現象を生む。結果として入社2年目以降の給与水準を変更する社内調整に時間を割かなければならなくなっている。