恵まれた条件の建て替えでも、そうスムーズに事が運んだわけではない。理事長さんから相談を受け、そのプロジェクトに参加することになった私だが、第1回の全体集会に出席したところ、ディベロッパーは「よけいなヤツがやってきた」と見るからに身構えている。資料として非常にラフな図面しかなかったため、私はまず「ここのボーリング調査のデータはありますか。それと、境界確定後の測量図はありますか」と2点について質問した。
[参考]
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ところが、向こうは黙ったきり、返事がない。それどころか、こちらが再度尋ねると、文句あるのかと喧嘩ごしになってしまった。地盤がどうなっているか、敷地の正確な境界線はどこにあるのか、これがわからなければ、どれだけの規模のどういう建物が建つのかという、きちんとした図面は引けない。それでは、予算も立てられないし、区分所有者1人1人にどういう権利変換(従前の権利に代えて、建て替え後の建物に関する敷地や床に対する権利を与えること)をしてあげられるかという計算もできない。